発現変動解析 · Fold Change · log2FC 換算
Log2 Fold Change 計算機
Log2 Fold Change 計算機は、報告済みの Fold Change(線形倍率)と log2 Fold Change(log2FC)を双方向に変換できるほか、処理群(Treatment)と対照群(Control)の測定値を入力して変動倍率・符号付き倍率・変化率(%)を即座に算出します。
Fold Change・log2FC 双方向換算ツール
計算式:log₂FC = log₂(FC) = ln(FC) ÷ ln(2);線形 FC = 2^(log₂FC)。
計算式:Fold Change と log2 Fold Change の算出方法
RNA-seq、マイクロアレイ、RT-qPCR、プロテオミクスなどの発現変動解析では、対照群に対する処理群の比(Fold Change)を底2の対数(log2FC)に変換することで、「変化なし(1.0倍)」を 0 に置き、発現上昇と低下を対称に評価できます:
Log2 Fold Change (log2FC)・線形倍率・変化率 換算早見表
ボルケーノプロットや発現変動遺伝子の抽出基準(|log2FC| ≥ 0.585 で1.5倍変動、|log2FC| ≥ 1.0 で2倍変動など)で頻用される換算一覧表です:
| log2 Fold Change (log2FC) | 線形比 (処理群 / 対照群) | 符号付き倍率 | 変化率 (%) |
|---|---|---|---|
| −3.3219 | 0.10× | −10.0× | −90.0% |
| −2.0000 | 0.25× | −4.0× | −75.0% |
| −1.0000 | 0.50× | −2.0× | −50.0% |
| −0.5850 | 0.67× | −1.5× | −33.3% |
| 0.0000 | 1.00× | 1.0× | 0.0% |
| +0.5850 | 1.50× | +1.5× | +50.0% |
| +1.0000 | 2.00× | +2.0× | +100.0% |
| +1.5000 | 2.83× | +2.83× | +182.8% |
| +2.0000 | 4.00× | +4.0× | +300.0% |
| +3.0000 | 8.00× | +8.0× | +700.0% |
| +3.3219 | 10.00× | +10.0× | +900.0% |
解析時の重要ポイント:比の向き・発現低下・ゼロ値の扱い
底2の対数スケールにおける対称性
線形スケールでは2倍の上昇が 2.0、2倍の低下が 0.5 となり減少側が 0〜1 の範囲に圧縮されます。log2 スケールでは2倍上昇が +1.0、半減が −1.0 となり、上昇と低下を同じ目盛り幅で比較できます。
比較の向き(Treatment vs. Control)
本ツールは「処理群 ÷ 対照群」を基準としています。分子と分母を逆にすると log2FC の符号が反転(+1.5 が −1.5 に変化)するため、論文やレポートの比較方向と一致しているか必ず確認してください。
測定値 0 と擬似カウント(Pseudocount)
0 による除算や log₂(0) は数学的に定義されないため、カウントデータに 0 が含まれる場合は実験系の標準手順に従って擬似カウント(+0.5 や +1 など)や縮小推定を適用します。
関連する遺伝子発現・qPCR 計算ツール
リアルタイムPCR(qPCR)の Ct 値や検量線スロープを解析する場合は、以下の専用ツールをご利用ください:
よくある質問
log2 Fold Change が 1 または 1.5 とは何倍のことですか?
log2FC = +1.0 は対照群の 2.0倍(2¹ = 2、+100%増加)、log2FC = +1.5 は約 2.83倍(2¹·⁵ ≈ 2.8284、+182.8%増加)を表します。また、|log2FC| ≥ 0.585 は 1.5倍の変動基準に相当します。
マイナスの log2 Fold Change(−1 や −2)を倍率に戻すには?
FC = 2^(log2FC) で計算します。log2FC = −1 は 2⁻¹ = 0.50倍(対照群の半分、−50%減少)、log2FC = −2 は 2⁻² = 0.25倍(4分の1、−75%減少)となります。
なぜ |log2FC| ≥ 1 や |log2FC| ≥ 0.585 が閾値としてよく使われるのですか?
|log2FC| ≥ 1 は発現量が2倍以上に増加(FC ≥ 2.0)または半分以下に減少(FC ≤ 0.5)した遺伝子を対称に抽出できるためです。より緩やかな 1.5倍変動を基準とする場合は |log2FC| ≥ 0.585 が用いられます。
Excel や R で log2 Fold Change を計算する式は?
Excel では =LOG(処理群/対照群, 2)、逆換算は =2^log2FC を使います。R では log2(treatment / control) および 2^log2fc で算出できます。