発現変動解析 · Fold Change · log2FC 換算

Log2 Fold Change 計算機

Log2 Fold Change 計算機は、報告済みの Fold Change(線形倍率)と log2 Fold Change(log2FC)を双方向に変換できるほか、処理群(Treatment)と対照群(Control)の測定値を入力して変動倍率・符号付き倍率・変化率(%)を即座に算出します。

Fold Change・log2FC 双方向換算ツール

線形倍率(Fold Change)と対数変動倍率(log2FC)の相互換算、または処理群と対照群の測定値から直接比と変化率を計算します。
線形 Fold Change (FC)
2.8284×
符号付き倍率表記: +2.828×
Log2 Fold Change (log2FC)
+1.5
Log10 Fold Change: +0.4515
変化率 (% Change)
+182.84%
(FC − 1) × 100%
変動の方向
発現上昇 (Upregulated)

計算式:log₂FC = log₂(FC) = ln(FC) ÷ ln(2);線形 FC = 2^(log₂FC)。

計算式:Fold Change と log2 Fold Change の算出方法

RNA-seq、マイクロアレイ、RT-qPCR、プロテオミクスなどの発現変動解析では、対照群に対する処理群の比(Fold Change)を底2の対数(log2FC)に変換することで、「変化なし(1.0倍)」を 0 に置き、発現上昇と低下を対称に評価できます:

1. 線形 Fold Change (FC) = 処理群 (Treatment) ÷ 対照群 (Control)
2. log₂ Fold Change (log₂FC) = log₂(処理群 ÷ 対照群) = ln(FC) ÷ ln(2)
3. 逆換算:線形 Fold Change (FC) = 2^(log₂FC)
4. 変化率 (% Change) = (FC − 1) × 100%

Log2 Fold Change (log2FC)・線形倍率・変化率 換算早見表

ボルケーノプロットや発現変動遺伝子の抽出基準(|log2FC| ≥ 0.585 で1.5倍変動、|log2FC| ≥ 1.0 で2倍変動など)で頻用される換算一覧表です:

Log2 Fold Change (log2FC)・線形倍率・変化率 換算早見表
log2 Fold Change (log2FC)線形比 (処理群 / 対照群)符号付き倍率変化率 (%)
−3.32190.10×−10.0×−90.0%
−2.00000.25×−4.0×−75.0%
−1.00000.50×−2.0×−50.0%
−0.58500.67×−1.5×−33.3%
0.00001.00×1.0×0.0%
+0.58501.50×+1.5×+50.0%
+1.00002.00×+2.0×+100.0%
+1.50002.83×+2.83×+182.8%
+2.00004.00×+4.0×+300.0%
+3.00008.00×+8.0×+700.0%
+3.321910.00×+10.0×+900.0%

解析時の重要ポイント:比の向き・発現低下・ゼロ値の扱い

底2の対数スケールにおける対称性

線形スケールでは2倍の上昇が 2.0、2倍の低下が 0.5 となり減少側が 0〜1 の範囲に圧縮されます。log2 スケールでは2倍上昇が +1.0、半減が −1.0 となり、上昇と低下を同じ目盛り幅で比較できます。

比較の向き(Treatment vs. Control)

本ツールは「処理群 ÷ 対照群」を基準としています。分子と分母を逆にすると log2FC の符号が反転(+1.5 が −1.5 に変化)するため、論文やレポートの比較方向と一致しているか必ず確認してください。

測定値 0 と擬似カウント(Pseudocount)

0 による除算や log₂(0) は数学的に定義されないため、カウントデータに 0 が含まれる場合は実験系の標準手順に従って擬似カウント(+0.5 や +1 など)や縮小推定を適用します。

リアルタイムPCR(qPCR)の Ct 値や検量線スロープを解析する場合は、以下の専用ツールをご利用ください:

よくある質問

log2 Fold Change が 1 または 1.5 とは何倍のことですか?

log2FC = +1.0 は対照群の 2.0倍(2¹ = 2、+100%増加)、log2FC = +1.5 は約 2.83倍(2¹·⁵ ≈ 2.8284、+182.8%増加)を表します。また、|log2FC| ≥ 0.585 は 1.5倍の変動基準に相当します。

マイナスの log2 Fold Change(−1 や −2)を倍率に戻すには?

FC = 2^(log2FC) で計算します。log2FC = −1 は 2⁻¹ = 0.50倍(対照群の半分、−50%減少)、log2FC = −2 は 2⁻² = 0.25倍(4分の1、−75%減少)となります。

なぜ |log2FC| ≥ 1 や |log2FC| ≥ 0.585 が閾値としてよく使われるのですか?

|log2FC| ≥ 1 は発現量が2倍以上に増加(FC ≥ 2.0)または半分以下に減少(FC ≤ 0.5)した遺伝子を対称に抽出できるためです。より緩やかな 1.5倍変動を基準とする場合は |log2FC| ≥ 0.585 が用いられます。

Excel や R で log2 Fold Change を計算する式は?

Excel では =LOG(処理群/対照群, 2)、逆換算は =2^log2FC を使います。R では log2(treatment / control) および 2^log2fc で算出できます。