反応系レシピ自動生成
モル比&pmol確認
粘着末端・平滑末端対応

DNAライゲーションモル比計算機

プラスミドクローニングに必要なインサートDNA質量を計算し、3:1 / 5:1モル比やpmolモル数を検証。実験台ですぐに使えるT4 DNAリガーゼ反応系表を自動生成します。

ライゲーション実験パラメータ

粘着末端 (Sticky / Cohesive)
bp

直鎖状プラスミド骨格の長さ (bp)

bp

目的DNA断片の長さ (bp)

ng

通常 10–20 µL 反応で 25 – 100 ng 推奨

計算結果

必要なインサートDNA量

必要なインサートDNA質量 (3:1)
37.5 ng
≈ 0.0375 µg
ベクターモル量0.019 pmol
インサートモル量0.057 pmol
推奨インキュベーション条件16°C 一夜(最高効率)または室温 (20–25°C) で 15–30 分間。

T4 DNAリガーゼ反応系セットアップ (20 µL)

DNA濃度と必要量から算出した実験用ピペッティングテーブル。

全反応容量:
コンポーネント添加量ピペッティング容量 (µL)
10X T4 DNA Ligase Buffer1X final2.0 µL
Vector DNA (4000 bp)50 ng2.00 µL
Insert DNA (1000 bp)37.5 ng (3:1)1.88 µL
T4 DNA Ligase (400 U/µL)400 U1.0 µL
Nuclease-free H₂O全量まで13.13 µL
合計反応容量—20.0 µL

科学的原理と計算式

プラスミドクローニングでは、インサート末端とベクター末端のモル比のバランスが鍵となります:

Insert Massng=Vector Massng×Insert LengthbpVector Lengthbp×Molar RatioInsert : Vector

dsDNAの平均分子量は 660 g/(mol·bp) で換算。pmolモル比を適正化することで、T4リガーゼによる環状化効率を最大化します。

Standard

3:1 Molar Ratio

制限酵素処理された粘着末端クローニング(EcoRI、BamHIなど)の標準比率。自己閉環を抑制しつつ高い組換え効率を実現します。
Difficult & Blunt

5:1 Molar Ratio

平滑末端(EcoRV、SmaI)や困難な断片に推奨。インサート濃度を高めることで分子間衝突頻度を向上させます。
Large Inserts

1:1 Molar Ratio

巨大断片(> 5 kb)や等モル置換に推奨。多量体形成(コンカテマー)を防ぎます。

クローニング・トラブルシューティング

1. 形質転換後にコロニーが生えない/極めて少ない?

10X T4 BufferのATPが凍結融解で分解していないか確認してください。エレクトロポレーションの場合は、通電前に熱失活 (65°C 10分) または脱塩を行ってください。

2. 空ベクターのバックグラウンドが多い?

制限酵素の消化不完全が原因です。単一切断ベクターの場合はアルカリホスファターゼ (CIP/rSAP) で末端を脱リン酸化してください。

3. コロニーは生えるがインサートが確認できない?

モル比を 3:1 から 5:1 に増やしてください。ゲル抽出で非特異的増幅産物を確実に除去してください。

よくある質問 (FAQ)

なぜ粘着末端ライゲーションでは 3:1 モル比が推奨されるのですか?

インサートを3倍モル過剰にすることで、ベクターが自身の末端と結合して自己環化する確率を抑え、インサートとの衝突・結合確率を大幅に高めるためです。

1回の反応でベクターDNAはどれくらい必要ですか?

通常の 10–20 µL 反応では 25–100 ng が推奨されます。多すぎる DNA (> 200 ng) は形質転換効率を阻害することがあります。

反応液をそのままコンピテントセルに導入できますか?

ケミカルコンピテントセル(ヒートショック)には 2–5 µL を直接添加できます。エレクトロポレーションの場合は塩分によるスパークを防ぐため脱塩が必要です。

全容量は 10 µL と 20 µL のどちらが良いですか?

酵素とバッファーを節約したい場合は 10 µL、DNA濃度が低く多量のサンプルを添加したい場合は 20 µL が適しています。